今年、リスティング広告屋はより一層SEOを知らなければならない

今年のリスティング広告業界は追い風?

SEO(主に、いわゆるリンク型の)サービスはこれからどんどん立ちゆかなくなる、ということは2〜3年くらい前からも言われていたような気がしますが、ようやく現実味を帯びてきたと感じる方は少なくないかと思います。

Webマスターツールに警告が来たという話はたくさん聞きますし、実際に順位が吹っ飛んだ、インデックス削除されたという話も以前より多く見聞きするようになりました。
私のところにも、SEOしていた(←この表現は嫌いです)ワードの順位が吹っ飛んだからリスティング広告でカバーしてほしい、という要望を含む案件の依頼がありました。
今後、このような流れは増えるのではないかと思っているのですが、私はこれを大変危惧しています。

 

本当にSEOをカバーできるのか?

SEOがガタ落ちになれば、それをカバーするために手っ取り早いのは確かにリスティング広告ではあります。
信頼のあるリスティング広告屋であればきっと相談も増えるでしょうし、ここぞとばかりに営業をかけるリスティング広告業者も増えるかも知れません。
ただし、それでほいほいと安易に飛びつくのは危険だと思います。

  • 落ちたSEO分を補って、費用対効果は見合うのか?
  • SEOで狙えていたワードは本当にリスティングで狙えるものなのか?
  • そもそもSEOの状況を正確に把握できていたのか?

まず、これらをきちんと精査出来ないといけませんが、ただのリスティング広告屋に、充分なレベルで出来ますでしょうか。
また、これらが出来たとしても、SEOをリスティング広告でカバーし続けるというのは健康的な状態ではありません。
いち早くWebサイトの状況を整え、リスティング広告はリスティング広告でやるべき本来の姿に戻すべきです。

以上のようなことをきちんと踏まえた上で進めないと、
リスティング広告業者としては上がった売上を一時的なものだと思わず死守しようとして、win-winの関係にはならないでしょう。
最悪なのは、リスティング広告でカバーしてみたものの売上は戻らず、
「なんだリスティング広告もダメじゃん。」
と思われてしまうことです。

SEM全体の市場が荒れてしまう可能性を、私は危惧しています。

 

リスティング広告とSEOの関係性と役割を考えないといけない

SEOとリスティング広告はそれぞれどうあるべきか、この議論に答えが出ることはないと思いますが、一つ、補完し合うべきという考え方はあるでしょう。

例えば
「マッサージ 新宿」
というワードで自然検索1位だったとします。
この場合、「マッサージ 新宿」をリスティング広告でも出したほうがいいのか出さないほうがいいのか、はとても難しい問題ですが、
「マッサージ」を表す言葉は、これだけですか?
また、「新宿」、だけでいいでしょうか?
自然検索で1位なのは「マッサージ 新宿」だけなのです。
であれば、他のワードはリスティング広告で出稿するという手はとても有効でしょう。
リスティング広告でないととても出しにくいワードがあるはずです。

これはあくまで一つの考え方ですが、このように役割がはっきりしていれば、何をカバーしているのか、いつカバーをやめるのか、明確に考えることができます。

 

リスティング広告屋が知らなければいけないこと

前出の例で言うと、今後「マッサージ 新宿」はSEOで上げることは可能なのか?
とりあえず、これを知らないといけません。
上げることが無理なのであれば、ずっとリスティング広告でなんとかしないといけないかも知れませんし、そのうち上げられるのであればリスティング広告も変動させないといけません。

また、リンク型SEOがダメになって(営業的に)追い風になるかも知れないのは、リスティング広告屋だけではありません。
きちんとサイトを作ることからできて、狙うべきキーワードの感覚も優れいている、SEO屋です。

リスティング広告でないと狙いにくいワードというのは引き続き、あります。
ただ、単なるリンク構築ではない、まともなSEOの技術がないと狙えないワードというのもあります。

競合に、出来るSEO屋がいたとき、自分の狙えないところを突いてきている戦術を目にして無力感を覚えます。
もちろんそれでも戦うのですが、戦うには、敵の手法を知らないと戦えませんし、太刀打ち出来る人材を自分の陣営にアサインすることもできません。

 

単なるリスティング広告屋になるなかれ

リスティング広告屋は、リスティング広告で敵に勝つことはできます。
ただし、それで勝って喜んでいていいのでしょうか?

柔道で金メダル取って喜んでいたら、敵国は柔道を捨てて水泳と100m走で勝ちにきているのかも知れません。
こっちが土俵だと思っていたところが敵にとっては土俵じゃなかったかも知れません。

リスティング広告で勝つのか?
SEMで勝つのか?

ここが、単なるリスティング広告屋なのか、サーチエンジンマーケターなのか、の分かれ目かと思います。

そもそも敵はSEMどころじゃない土俵で戦ってるかも知れない、なんて考えたらキリないですね。

 

 

文:小西一星

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